ほめ写プロジェクトの中でも、「自己肯定感」に多く触れていますが、「自己肯定感」って何???あまり聞きなれない方も多いかと思います。

辞書で「自己肯定感」を引いてみると、「自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する語」とあります。(実用日本語表現辞典より)

親を対象にした調査の結果を見ても、「自己肯定感が子どもに与える影響を知っている」という親は約30%、子どもの自己肯定感に対して「意欲的に行っていることがある」と回答した親は過半数以下に留まり、まだまだ自己肯定感に対する認識や理解が低いのが現状です。

自己肯定感の高い子どもは、自分自身に自信を持つことができ、ポジティブに、いろいろな物事に対するやる気、積極性、又、他人を思いやるやさしい気持ちにもつながります。

しかしながら、内閣府が平成26年度に自己認識の調査の中で「自己肯定感」の発表した調査からは、日本の若者は諸外国と比べて、自己を肯定的に捉えている者の割合が低く、自分に誇りを持っている者の割合も低いという残念な結果となっています。

下記にも記載しておりますよう、日本の若者のうち、自分自身に満足している者の割合は5割弱、自分には長所があると思っている者の割合は7割弱で、いずれも諸外国と比べて日本が最も低い。年齢別にみると、特に10代後半から20代前半にかけて、諸外国との差が大きいという結果です。

 

「自分自身に満足している」

全体 アメリカ86.0%、イギリス83.1%、
      フランス82.7%、ドイツ80.9%、
      スウェーデン74.4%、韓国71.5%、日本45.8%

      年齢階級別でも諸外国が90%~70%に対し、
      日本は62.5%~37.4%と最も低い値

 

「自分に長所がある」

全体 アメリカ93.1%、ドイツ92.3%、
      フランス91.4%、イギリス89.6%、
      韓国75.0%、スウェーデン73.5%、日本68.9%

      年齢階級別でも諸外国が100%に近い数値~70%前後、
   日本は79.3%~59.4%

 

「自分について誇りを持っているもの」

諸外国に比べて日本は「やさしさ」「まじめ」と言った点で自分に誇りを持っている若者の割合が高いものの、それらを含めてすべての項目で諸外国の平均を下回っている。

内閣府から「日本は諸外国に比べて自己肯定感が低い」という調査結果が発表され、国としてもその対応策を講じる事が急務とされています。

これは、日本にとっても大変な事です。今の子どもたちが、一人でも多く自己肯定感のある子に育ってほしいと願うばかりです。

実際に、「自己肯定感」という言葉を知っていても、子どもの成長にどのような影響を与えるのか、どう育てたらいいのかわからない保護者が多いのです。

同調査でも約60%の小学生の保護者が「子どもに自信がない」「自信が持てていない」と感じている保護者が多いようです。

例えば、家族の中ではよく話す子どもが、友人の前ではおとなしくなったり、言いなりになったり、意見が言えなかったり、学校の授業の中で発言ができなかったりした時、子どもに自信がないと感じてしまいがちです。

そんな時、「お友達に遠慮している」「コミュニケーションをとらないと」「授業中には発表しなさい」「勉強がわかってない」など、「出来ないこと」に目を向けて無意識のうちに子どもを否定してしまっていることがあるのではないでしょうか。

日々の忙しい中で、何となく子どもに「そんな事ダメ」「早くしなさい」「言う事ききなさい」なんて言っていませんか。

子どもにとっては、「怒られた」「やらされれる」「ダメな子と思われている」と思って萎縮してしまう事も多いようです。

親も、「つい怒って・・・。」しまった・・・。ということもあるかと思います。

正直、私も多々ございました。何だか忙しい時に「お母さん・・・」と言ってきても「後で・・・。」と言ってしまって・・・。

そして、子どもたちには「宿題・・・」「明日の用意・・・」と思いバタバタと忙しさを感じ気持ちに余裕がございませんでした。

子どもたちの事、大事に思っている、可愛いとも思っている、でも、日々の生活の中で忙しくしている私たちがいました。

私たちは、一所懸命なのに、何となく子どもと視点が違うのではないだろうか、子たちを見ていて、「私はこの子たちに何をしてあげているのだろう?」「成長の過程で何をしなければならないのだろう?」「私たちが、大切に思っていることをどのように伝えればいいのだろう?」「良かれと思っていても、子どもにとっては・・・」と考えるようになりました。

そもそも、子育てに教科書なんてございません、インターネットも現在のように普及はしておりませんでした。今は、色々な情報が飛び交い、「あれがいい」「これがいい」と選択するものも自由です。子どもの性格は、親にしかわかりません。子どもの成長を導くのは子どもが一番信頼をおいている親です。

近年、青少年に関わる事件が多くみられます、その度に親に対して周囲から「しつけ」「育て方」など本人以外の家族にも目を向けられます。

否定的や、押し付けは、子どもにとっては、自己肯定感が低くなる傾向にあるようです。

こうしたら、こうなると言うことではではございませんが、調査の結果などを見ると、「自己肯定感」という子どもの成長段階にも結果が出ていることを感じています。

先ずは、「自己肯定感」の理解を深めましょう。

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